Foxtrot-Delta

先日、船橋で行われたマリンフェスタに行ってきました～

護衛艦「やまゆき」や、現在ウェザーニュースが管理している砕氷艦旧「しらせ」が見学出来ます。「やまゆき」は事前抽選の体験航海にも出ていました。

という訳で、「やまゆき」の細部の観察を・・メジャーな部分は紹介しませんので・・（ｗ

「やまゆき」は計12隻建造された、「はつゆき」型護衛艦8番艦で、海自初のシステム艦・オールガスタービン艦等々・・当時はDDA/DDKを一本化した汎用護衛艦として話題になりました。

この「やまゆき」から上構部が鋼製に変更されています。これは、フォークランド紛争でエグゾセ対艦ミサイルの攻撃を受けた英42型駆逐艦シェーフィールドに1発が命中しますが、
このミサイルが不発だったにもかかわらず、このミサイル燃料の燃焼による火災によりアルミ合金製の上構が殆ど焼け落ちてしまい、沈没するという事態を受けて、
急遽上構部の材質を鋼製に変更したという経緯があります。

「はつゆき」型以前世代の護衛艦は、前記の通り対空用の（と言ってもメインは砲）DDAや、同じく対潜用のDDKという単能護衛艦を組み合せて隊や群を編成していましたが、
この「はつゆき」型からAとKの能力を併せ持つ汎用護衛艦として建造されるようになりました。これはポスト4次防から計画された八八艦隊を実現させるためと言ってもいいかと・・

ちなみに、八八艦隊とは、旧帝国海軍の戦艦8隻、巡洋戦艦8隻からなる艦隊整備計画の名前からとり、護衛艦8隻とヘリ8機の1個護衛艦群の編成の事を言います。

という訳で外観です。昨今の汎用護衛艦は5000tクラスまで大きくなっているので、この3000tクラスの「ゆき」クラスは小さく見えますね・・

という訳で、ヘリ甲板からです。このヘリ甲板の発着位置のマーキングは数年前より、白一色の塗装に塗り替えられています。以前は、白、赤、黄色の鮮やかな色彩だったのですが、米軍のマネ・・というかロービジ化
でこうなったんでしょうね・・RAST (Recovery Assist, Secure and Traverse)のレールには丁寧に蓋がされています。格納庫右上の白いレードムには、FCS-2-12型が内蔵されています。
この3000tクラスの護衛艦に大型の対潜ヘリ（HSS-2）を搭載した事でかなり話題になりました・・設計担当もかなり艦内配置には苦心したとか・・

そして、そのFCS-2-12型の前にあるのが・・FCS-2用の光学照準器です。三菱電機製なので、三菱マークが全面に見えます・・（ｗ　これは目視によって視認された緊急目標を射撃する場合等に使用するもので
有人・無人操作が可能で、無人の場合は射撃管制室からの遠隔操作も可能です。

両舷に装備されているハープーン対艦ミサイルです・・何が珍しいかというと・・なんと定数の8本（片舷各4本）のキャニスターを装備している事です・・（ｗ　最近は定数を搭載している方が珍しいと思うんですが・・？

これは全甲板に装備されている74式アスロックSUM発射機の後方にある、予備弾庫です。発射機内に即応弾の8発と、この弾庫に予備弾の8発を搭載しています。マラーを使わずに弾庫から発射機に直接装填する事が可能です。
奥側に見える窓は、発射管制室です。

そして、この弾庫の横にある4つの丸いハッチは、爆発時の爆風を逃すブローオフハッチです。

CIWSとM2機関銃銃架です。CIWSは光学照準器が無いブロック1です。M2機関銃の銃架は現在護衛艦と多用途支援艦等に標準装備されています。画像左に3インチ速射砲の管制用FCS-2-21Aが見えます。
CIWSも、「むらさめ」級以降は砲台下部の基部を船体に埋め込んで配置していますが、「ゆき」クラスや「きり」クラスではこの様に基部が露出しています。

メインマストです。大きいレーダアレイは、対空レーダのOPS-14B。小さい方は対水上レーダのOPS-18です。OPS-14は大型巡視船の「しきしま」にも搭載されています。TACANやESMも見えます。
レーダ類はかなり国産化が進んでいて、イージスのSPY-1以外のこの手のレーダは全て国産化されているかと・・


長くなってしまったので、続きは後日・・・